[概要]
競合他社と製品の同じ機能性や品質の向上で競うのではなく、新たな機能・体験を生み出すことで新たな顧客層(ブルーオーシャン)を開拓するための戦略などをまとめた本。
日本の事例を多く取り上げることで日本人に伝わりやすいように整えられてあるらしい。
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[感想]
ブルーオーシャン戦略についてはあいまいな理解しかしていなかったので、学べてよかった。
戦略的にはドラッカーやジャックウェルチの選択と集中の話を彷彿させてくれたし、組織的にはイノベーションのジレンマや両利きの経営を彷彿した。
また組織内からブルーオーシャンについて考えるという意味ではSECIモデルを思い出した。
どれもこれも成功事例を扱っている場合が多いからかもしれないが、重要なことは極めて少ない内容に終息していくのかもしれない。
wiiの事例に代表されるように現在の顧客以外の層に目を向けることで利益が得られる場合がある。
そのためにこれまで注視していなかった機能や体験を強化し、非顧客層を取り込んでいくことが重要である。
シェア外の人間をいかに取り込むかという事はドラッカーも言っていた。
簡単なセリフのようでいかに難しいことであるかという事が今回の本の内容からもわかる。
シェア外に目を向け、彼らの求める機能を満たすような商品・サービスを提供する。
そのために持てる資本を選択・集中する。
組織内では、上下関係などはさておき各人の考え方や意見を尊重し、これまでイメージにもなかったものを形作るようにする。
シンプルな戦略のようで、大企業にも中小企業にもどちらにとっても難しい戦略であるように思う。
これを克服した企業はより大きな財を得るのであろう。
機会があればまた元となった本も読んでみたい。