[概要]
ドラッカーの著書から重要な文書をいくつかピックアップし、解説とともにまとめた本。
普段翻訳している人が内容を選んでいるため、理解しやすい文章量・内容でまとめてある。
新品価格 |
[感想]
成果をあげる人の条件として、
時間の管理
成果の焦点を合わせる
強みに基準を合わせる
優先順位を決めて力を注ぐ
そのために意思決定を行う
と挙げてあった。
これらの条件は分かっているようでなかなかできないような気がする。
自分の強みときちんと向き合い、成果を世の中に出して、そしてお金にできたらと思う。
強みを把握して、自分の時間のうちの非生産的なことを取り除き成果を上げるようにしなければならない。
併せて経営者になるための8つの習慣の中の一つ、なされるべきことをなすという視点は重要であると思った。
なしたいことをなすというのは、何をやるにも動機づけになる。
しかりなされるべきことをなすという、強い動機付けや使命感はなかなか持つことが出来ない。
正しい問いはなにか、常に問い続けることでなすべき姿は見えてくるのかもしれない。
そこまでたどり着くのにどれだけ時間がかかるだろうか。
ドラッカー曰く意思決定においては妥協が出るものらしい。
その通りな気がする。だからこその問い続ける姿勢が重要なのだろう。
上司に成果を上げさせるために先回りして行動を起こすというのは面白かった。
業務指示を受けるときに一言が少ないせいで混乱することはよくある気がする。
先回りして聞いておき、上司の成果を上げるように促すことは自分のためにもなるしすごく魅力的な提案だった。
自分もダメな上司を持ったらこうしたい。
そして、景気はコントロールできないというのも面白かった。
現在はどの国も金融緩和を行うことで経済を再建しようとしている。
本当にコントロールできないのであればこんなにも残念なことはない。
ばらまきを行うことが政治になっている。
国民は投票でチェックすることになっているが、どれだけ機能を果たしているのであろうか。
もう少し経済の様子を見てみたい。
最後にこれまでの日本の成長の理由を、ドラッカーは社会体制であるとしていた
堺屋太一の発言にも合った通り、これまでの日本は護送船団方式や情報の非開示により成長を行えて来た。
今後そのような方向へ戻ることはないだろう。
民営化と情報開示、雇用制度の欧米化などによりこれまでの風習は変化してくる。
この大きな流れを理解しないといけない。