[概要]
1995年までの世相から、社会の変化を予期するためにこれまでの社会の変化を緻密に分析した一冊。
特に社会保障の在りかたについての記載は面白かった。
政治に期待している人がどれだけいるのかはわからないが、期待が裏切られくすぶる思いを言語化してくれているような気がした。
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[感想]
2回目の読書。
政府の目的と役割について紙幅が割かれているように感じた。
例えば現在は緊縮財政が正しいとかバラマキをして景気を活性化させることが大事であるとか、MMTにより国債を発行すればいくらお金を撒いても問題ないから困っている人たちに多額の金額を毎月支給すべきだとかそういった論調が紙面をにぎわせている。
これも衆議院選挙で各党が表を得るための政策なのだろう。
しかしドラッカー的に考えると、これらは本当に正しいのかと思う点もある。
経済政策と経済理論について、何が正しいのかという点は置いておき、政府が金を使う事しか皆話していない。
ドラッカーの言葉を借りるなら、そこから得られるであろう成果にももう少し着目すべきであろう。
今は新しい資本主義というスローガンが出ている最中である。
これが何を指すのだろうか。まだまだ分からないことが多い。
規制緩和をやめて政府が多くをコントロールする時代が再び来るのだろうか。その場合は果たして成果の上がる取り組みになるのだろうか。
成果を上げるという点においては民間の方が優れてきたからこそ、腐敗や利権が発生しにくいからこそ民営化を行ってきたのだと思う。
時代に逆進して大きな政府に戻るのなら十分な成果に期待したい。
個人的には安全保障分野で各国にびしっと言ってくれる人間に政治を任せたいと思っている。
中韓露とは常に領土問題を抱えている。
もう第三次世界対戦は始まっているのかもしれない。