[概要]
ドラッカーのマネジメントを4部作に分けたうちの第2部。
成果とは何か、そのために組織はどうあるべきかという事を中心に説いている。
翻訳者が違うため、普段よりも感じ方が違いかもしれない。
新品価格 |
[感想]
前回1巻を読んでしばらくぶりに読み始めた。
この本ではマネージャーの役割と組織について書いてある。
組織が社会に期待され過ぎている話は今の世の中にも大いに通じるものがあるように思う。
労働組合の在り方の話で現在の野党を思い出してしまった。
何かにつけて与党の行動を反対し、法制度に関する議論を避け、揚げ足取りをとるような行動をしているように見える。
解決策を導くようなことをせず、今の立場を守ることにこだわっている。
どの世界であれ正しい目標を定めてマネジメントしていくことは難しいのである。
この本の中では収入の差の大きさが不満をもたらすと書いてあった。
現在経営層の収入が世界的に爆増している。
ドラッカーの過去の本では、収入は一般層の20倍前後までであるべきだといっていた。
現在の世の中では、それ以上に格差が広がっている。
本人の努力不足といえばそこまでであるが、これからも格差は広がり、会社を維持するために大規模なリストラを敢行した経営者には多額簿報酬が支払われ続けるだろう。
今の世の中は企業に社会的責任をかなり求めている。
ESGやSDGsなどである。
この本の中でも社会的責任についていろいろ書かれてある。
特によりよい社会を企業が思い描いても、求められる時代にそれを行えなければ徒労に終わるという例もいくつかあった。
マネジャーとしてもどこまでを企業の権限とするべきか、判断に困るときがあるだろう。
一方でそれ以上を世の中は求めている。
世論がニュースを作るのか、ニュースが世論を作るのか
どちらが正しいのかは不明であるが、これからも世論は作られ続け、マネージャーは取るべき配慮を求め続けられるだろう。
この前見たニュースだと、湖池屋が無添加ポテトチップスを作ったにもかかわらず売れ行きが良くない。
また添加物もりもりのポテトチップスを作れば売れるようになった、というものである。
彼らの行動は間違っていたのか?
これからも世間は添加物が多くても美味しい食べ物を求め続けるのか。