[概要]
イノベーターの条件というタイトルながら、いかに経済的価値を得るか、マネジメントするかといった話はしていない。
基本的に歴史や政治体制の分析が描かれている。
そこから読み取れることは、時代の変革をイノベートするための条件である。
この本のタイトルを「イノベーターの条件」ではないというのは間違っている。
イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか (はじめて読むドラッカー (社会編)) 新品価格 |
[感想]
前回読んで、今回読み直して大きく理解できたとは思えなかった。
それだけ思想的な部分への理解がまだ甘いのだと思う。
抽象的な内容が多く、難解なのでまたいずれ読み直す必要があると思う。
今回の話を見て、まず気になったのは資本主義という言葉の意味である。
ドラッカーはポスト資本市議社会という本を出版しているが、
ポスト資本主義とは何なのか。資本主義とどう関係があるのかという点が気になった。
ポスト資本主義の理解が、「ものが大量に世の中に普及し、資本主義が成熟した形」であると考えていた。
しかしこの本を読んでいく中で、果たしてポスト資本主義とは何なのか、資本主義というものの理解をどれだけ正しく行っていたのかというのが気になった。
度々共産主義、マルクス主義、全体主義などと比較して本書では書かれていた。
思想的な話になると意味がどれだけ変わってくるのか。
また読み返す必要があると思う。
現在世の中の流れは大きく変化してきている。
中国をサプライチェーンから外す。またアメリカではクリーンネットワーク構想や技術漏洩防止という点から中国製品や中国人技術者の登用まで禁止するような動きになっている。
日本はクアッドも含め、アメリカとは同盟関係であるため同じように行動するだろう。
地政学的に大きく動いている中で日本の企業はどう動くのか。
正しく動ける経営者はどれだけいるのか。
社会の流れが変化しているからこそ、このように社会の流れを正しく見る必要があるのだと思う。