マネジメント1 務め、責任、実践
[概要]
ドラッカーのマネジメントを4部作に分けたうちの第一部。
成果とは何か、そのために組織はどうあるべきかという事を中心に説いている。
翻訳者が違うため、普段よりも感じ方が違いかもしれない。
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[感想]
全体として話題になっているのは、
「企業はその使命を定め、その使命を果たすために戦略立案・予算配分を行うべきである」ということである。
ここでいう組織とは企業以外にも政府などの公的組織も踏まえたものである。
それがマネジメントをするものとしての務めだからである。
組織は戦略に従うという言葉がこの理論を端的に表しているように思う。
政府のような予算型の組織は本当にこの使命の決定や戦略立案が難しいように思う。
警官の仕事はパトロールであるのに、雑用の仕事を押し付けられている例が挙げられていた。
使命が決まっていても利害関係者が多いあまり、このような雑事に時間を割く羽目になっている。
利害関係者の数もあるが、政府への国民の依存が当たり前になっている。
「お客様は神様」という話があるが、それが国へ向いている。
税金を払っている以上、サービスをを受けれるのは当たり前という思考方法である。
今回のコロナ騒動でも、政府が支援するのは当たり前という思想になっている。
その思想がどれだけ正しいのかはわからないが、今後ますます税金の増加と政府への要望がスパイラルになって影響していくように思う。
その場合の政府の限界はどこにあるのだろうか。
官僚的な組織が変化していき、成果を存在基準とするNPOに分権をしていく時代が来るのだろうか。