[概要]
地球温暖化は世界のいたるところで影響を与えているが、その内容はさまざまである。
日本では単純に暑くなるということと、それに併せて生態系が変化していることなどが問題となっている。
一方海外では、海水面の変化や水ビジネス、雪解けとともに現れる農地など今までにない市場が出てきている。
地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」 新品価格 |
[感想]
久しぶりに読んだ。
最近世界中で洪水が起きており、お隣中国では都市が丸ごと水に浸かっている。
死者数は中国政府好評の数字でいうとかなり少ないが、実際はかなり多いのではないのかと思っている。
水を治めることが政治である みたいなことを聞いたことがあるが、実際に中国では三峡ダムをはじめとして大規模な治水事業を行っている。
この本の中でもその点が言及してあった。
実際の被害の大きさは今回置いておいて、世界中で環境被害は起きている。
それが単に対策の不備のせいかもしれないし、異常気象なのかもしれない。
熱海でも太陽光パネル設置箇所周辺で地滑り・土砂崩れが起きてしまった。
環境が変わっていっていることは一人の力ではどうしようもできないし、たとえアメリカが本気を出しても封じ込めることは難しいだろう。
見えている現実をいかに受け止めて、そこからチャンスを見出すのかという事は非常に重要に思う。
ドラッカーのイノベーションの7つの機会でいうならば、6番目の認識の変化あたりだろうか。
今確実に世の中が環境保護方向に向かってきている。
この認識の変化を利用して企業もSDGsなどといって製品開発やコンプライアンス保護をしている。
世界は変化してきている。
後はいかに動くかであると思う。
また今回は二酸化炭素がすべての原因であるという風に言われているが、もう一方でよく、惑星の周期的な反応のせいであるとか、他の外部要因の話をよく聞く。
確かに海のごみは減らすべきではあるが、二酸化炭素が本当にすべての悪なのか。
もしも二酸化炭素以外の原因だったり、二酸化炭素が原因だとしても影響は極めて小さい問うことが分かった場合、世の中はどう変わっていくのか。
もしかしたら石油燃料の使用が増えるであろう。
認識の変化に合わせて投資・行動するのは重要ではあるが、認識の変化に振り回されるリスクもあるのかもしれない。