技術経営卒の書庫

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未来はいま決まる―ビッグバンの予測と現実

[概要]

金融ビックバン前後に堺屋太一が3名のエコノミストと対談した時の内容をまとめた一冊。

昔の銀行は護送船団方式と呼ばれていたが、なぜそうなったのかとそれが社会にもたらす悪影響について述べている。

未来はいま決まる?ビッグバンの予測と現実

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[感想]

 

adtgayahmd.hatenablog.com

 

日本の政治が事なかれ主義であるという点を改めて感じた。

現在のウクライナ情勢の中でも岸田政権の動きは諸外国と比べて一番遅く、対応もやや劣るようなものばかりであった。

変化の中で動けない様子は今も昔も変わらないらしい。

それならば当時期待されていた改革も思ったようにはいっていないことが容易に想像がつく。

 

大和銀行の事件については過去に読んだことがあるが、日本人なら起こしそうな事件の典型である気がする。

現在は情報開示が当たり前になってきている世の中であるが、それ以前はそういったものはなく一部の株主や経営層しか知らないような情報が多かった。

このように市場の原理が働いていない分野がまだ日本中にあるのではないか。と思う。

実際に政治は利権がつきものだし、いびつな仕組みでも変わらないままのものがいくつもある。

市場の原理がいつも正しいわけでもないし、海外での事例が正しいわけでもないが、そういった偏りが変わりのない政治につながっているとなると歯がゆく思う。

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特にこれに関連して思うのが財務省の減税を行わない姿勢である。

ガソリンのトリガー条項も全く変化がない。

一度減税を行って前例を作るのが嫌なのか、それとも複数の審議を跨ぐのが面倒軟化はわからないが、ガソリン価格は高止まりの一方である。

自由経済の良さが発揮されないのは財務省のせいであると書いてあったが、実際問題、財務省によって規制でがんじがらめである間は大きな変化がないかもしれない。

これも日本の事なかれ主義を表しているような気がする。

 

有名企業が外資に買収されたり、長期雇用が不安定な今はまさしく社会が変革を行っている時期である。

政治的な部分に変化が起きない限り大変革はないと思う。

しかし一番フットワークが軽いはずの企業ですら規制の傘に守られている。

今後どうなっていくのだろうか。

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