[概要]
組織論と技術アーキテクチャの話題を中心にまとめられている。
シャープは緊プロ制度で一時的に勢いがあったが、緊プロが終わり液晶に力が入り始めたころから不調になり始めている。
そう考えると緊プロは良い制度だったのかもしれない。
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[感想]
複数の事例が載っていた。
キーエンスの事例はそこまで見たことがなかったので目新しく感じた。
またEMIのCTスキャナの事例は知っていたが、販売チャネル以外にもどういった問題があったのかが改めて気になった。
学生の頃にこの内容をディスカッションしたことがあるが、細かいストーリーを忘れてしまった。
ただ技術の囲い込みはうまくいっていなかったのは事実だし、定番な事例なので振り返ってもいいかもしれない。
自動車が現在電気自動車に移り変わろうとしている。
このことによる問題は製品のアーキテクチャがどこまで維持し続けられるのかに限ると思う。
モーターなどのパーツが汎用化してしまえば、自動車は簡単に製造できるものになってしまいかねない。
そうなると日本でわざわざ生産することもなく、海外の安価なパーツを利用して組み立てていくだろう。
その場合は自動車産業のすそ野に広がる雇用は大きく失われかねない。
製品の種類が変わるという事は、アーキテクチャも変わり産業も変わっていくのだ。
その点が今後どうなっていくのか気になる点である。