日本の水ビジネス
[概要]
著名な水ビジネスに関しての説明と、産官連携で行う水ビジネスに関する指摘を記載している本。
書いてある通り、当時の時点でほとんど国外進出をしていなかった水ビジネスが国外に出るためには政府の後押しが必要であろう。
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[感想]
水ビジネスをいかに海外に売り込むかという事であろうが、なかなか至難の業である。
国内ではこれまで、公共事業として成立してきた部分が大きい。
そのため生産性を多少無視したり、中長期的視点で経営を行うことが可能であった。
しかしもし今それらを海外に売り込むとなると、いかにして費用を回収するかなど多くの問題が起きてしまう。
国内でも民営化の流れで規制緩和を行う流れがあり、日本の公共事業と外資のミス事業の戦いになることも想像できる。
飲み水の確保が難しくなることは人々が安心して生活をすることを妨げることになる。
費用・カイゼン・安心の3つの視点から水事業を考えた場合何が正しいのだろうか。
いずれにせよ、国内の水事業で国内にノウハウが残らないのは問題である。
仮に外資が水事業をやるとしても、技術だけは失ってはいけない。
死活問題である。
生きるための水を必死で確保する時代が来るのかもしれない。
同様に電力業界も日本はガラパゴス化しており、まとまった外貨収入があるのはjpowerくらいであろう。
現在高性能石炭火力発電機を海外輸出しようとしているものの、国際的な流れでそれは難しいものとなっている。
石炭に代って、安価で安定した電力供給が可能なのは原子力発電機と水力発電機であるが、どちらも新規の設置は難しい状態である。
そう考えると石炭火力発電機の輸出は妥当なものにも思えるが、セクシーな解決策は未だにない。