人間の達人 本田宗一郎
[概要]
本田宗一郎の伝記。時系列を追って行動を記録したというよりも、その人間性に迫って書き記したもの。
技術者としてではなく、その人間性について彼の言葉も踏まえて書いてある。
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[感想]
現場の人間や裏方だけではなく生産を支える食堂の人たちやトイレ清掃の人たちまでも大切にしていたのが彼の魅力であることが存分に伝わった。
今の時代では浮気を肯定したり殴って指導したりは否定されるであろう。
当時がどれだけ許されていたのかはわからないが、相手にきちんと感情をぶつける姿勢があるからこそのそういった行動だったように思う。
個人的には藤沢武夫の伝記も読んでみたいと思った。
ホンダが成長したのは、この本田宗一郎のトライ&エラーをすぐに行っていたことが一番であるように思う。
市場の評価を真摯に受け止め、改善を即座に行い新たなモデルを市場に投入する。
当時ではこれを行える企業が少なかったのではないかと思う。
それゆえに成功できたし、きちんと評価を受け止めれたのも本田宗一郎の素直さがあってこそのものかもしれない。
失敗をやりつくして、より成功率の高いものを抽出するのは大変なことではあるがそれが強みであったのだと思う。
人の気持ちになることで何が大切か、市場という意味でも理解できるのかもしれない。