[概要]
インターネットの発展を追っていく中で「名詞は動詞化する」という著者の気づきが明快にまとめられてある。
つまりこれまでは概念でしかなかったものが、インターネットを使って写像すると現象として現れ、社会に実際に影響しているということである。
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[感想]
数年ぶりに読み返したが、今では当たり前の話がここには書かれている。
これも筆者の言うところの、なっていく 現象の結果なのだろう。
私たちはタイトルの英名のようにこの変化を避けられなかったのだ。
ここに書かれているような集合精神が今も続いており、世界では各自がtik tokで動画を流したり、wikipediaは20年も継続したりしている。
ただ企業がそこから収益を上げる方法は基本的に広告収入ばかりな気がする。
個別最適化して、興味がある内容を並べて継続的に定期契約してもらうか適度に広告を挟んでいるか。
現在では当たり前だがそういう収益のあげ方が多い気がする。
他に方法などはあるのだろうか。
その点が気になった。
またこの点に関係して、私たちの個人のデータはいつも収集されている。
今現在EUでは個人データの外部持ち出し禁止等が整備されているが、日本では個人情報の持ち出し規制は緩いままである。
ラインや楽天は未だにかなり緩いと思う。
ラインは結局注意程度で終わるのだろう。
個人情報保護は単純な流出も問題だが、それが国外に無責任に広がるとなると事態はさらにひどい。
こういった点で今後この情報の集め方利用の仕方も変わってくるだろう。
集合精神は献身なので関係ないが、企業が能動的に個人情報を集める機会はぐっと減る、もしくは最適化をするのに支障が出てくるのかもしれない。
となると、この変わりゆく技術というものはどうなっていくのか。
結局全体で見たときの遅延でしかないのかもしれないが、それでも筆者が必然的といっていた変化への抵抗になるだろう。
しかし結局結局人々は集合精神のもとで献身することは止められず、この本のように必然に向かう気がする。