[概要]
論語の内容を用いて生き方を諭してくれているような内容であるように思う。
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[感想]
小さな仕事から大切にする。
大きな志を立て、小さな志に惑わされない。
そのためによく己を知り、身の程をわきまえて行動する。
かといってどこかに角がない人間でなければ、かえって転がりやすくなる。
などという当たり前のようで実践の難しい考え方を説いていた。
こういったことを心にとどめながら生活していたからこそ、渋沢栄一の成功はあったのかもしれない。
また渋沢栄一は商業道徳の大切さを説いていた。
岩崎弥太郎と商業の考え方について対立していたように、彼は世のためになってこその商業であると考えている。
渋沢栄一の解釈した論語の考え方のように、正しく金儲けをしなければいけない。
まっとうな生き方をして手に入れたものでなければ、しがみつくべきではない。という武士道の考え方も例に挙げている。
これは現代社会で考えるならば、企業理念とその実態に関係がある話であると思う。
企業理念やCSR活動自体は大きく掲げているものの、実際に社会貢献を強く行っている企業はどれほどあるのだろうか。
企業理念の大切さを説いている経営者は多く存在する。
経営者自身の能力の高さも関係あるが、このようにきちんと商業道徳を伝えられることのできる経営者こそ渋沢栄一の求めていた人材ではないだろうか。
渋沢栄一はこの時代から企業理念の大切さ、企業理念とは武士道たるという事を説いていたように思う。
まっとうな方法で利益を得ている企業の理念こそが武士道である。
これからの行動のためにも尖ったところを大切にしながら、自分の心を磨いていければと思う。