[概要]
富の未来の下巻。
文化の変遷、貧困問題と産業の波、先進国の動きについてまとめてある。
予測されていた未来と近い現実もあるため納得のいく部分はが多い。
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[感想]
大まかに言うと上巻は歴史の整理、下巻はこれからの動きという感じに分かれていた。
実際に今現在の問題がうまく指摘されていると思う。
企業の時間と政府の時間軸は大きくずれている。
どちらが正しというわけでもないが、加速と減速の両方の視点で経済が動いている。
また国連がSDGsの提唱などをしており、国も企業もその流れに従っている部分がある。
宗教組織やNGOなどいろいろな組織がいろいろなペースで主義主張を述べ活動している。
物事をうまく進めるにはこれらの非同時性をうまく調整すべきなのだろうが、その難しさはますます上がっていると思う。
さらに経済と市民生活の同時性はどうしても適応することが出来ない。
必ず時差が生まれる。
知識経済の進展によって、時間の問題は解決すべき課題の一つである。
さらに日本だけで見ても、知識経済の進展を阻む存在は多くあるように思う。
既得権益でもあるだろうし、懐古主義もあるだろうし。
既得権益も二世議員や経団連などだけではなく、閉店しているにもかかわらず商店街に住人や戦後からの土地財産によってうまく稼いでいる人々もその対象であるように思う。
彼らにとっては知識経済の移行は損を受けることになるだろう。
引きずりだす必要はないけども、限られた資源配分のために、こういったものを扱わないと偏った民主主義からは抜け出せないように思う。