[概要]
国際連盟を脱退したことで有名な松岡洋右が、当時の日本の外交を批判した本。
幣原外交と呼ばれる、対中への内政不干渉を全編に亘って批判している。
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[感想]
古文や漢文で見たような送り仮名の漢字・表現が多く、初めてまともな歴史書を読んだ身としては、まず文章を読むことを重く感じた。
彼の文章をもってすれば、当時から日本は中国やロシアにしてやられているように感じる。
どれだけ資金や資源を投入しても、恩をあだで返される。
条約を結んでもうまく出し抜かれる。
今も中国やロシアの手玉に取られているように感じるが、100年以上前からこういう扱いを受けていたと考えると不憫に感じる。
国際連盟脱退のせいで悪人のイメージが学生のころからあったが決してそうではないように思える。
また日本史や世界史をもう一度学び直す必要があるように思う。
教育とは恐ろしいもので、片側の意見をうまく隠して教えられるせいで偏見を持って育ってしまう。
戦争を行いたいというものではなく、日本の財産を守り日露戦争によって勝ち得たものを守りぬこうとしただけである。
どこにも彼に責められる点はないように感じる。
現在でも日本は外圧に屈し、国民は外交に無関心であるように感じる。
そのせいで領土問題もいいようにやられており、国会にもスパイがいてもおかしくない。
彼の憂いたことは今もなお続いている。
軍拡は本当に日本を戦争に導くのか。